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政治

アベノミクス「好調偽装」の悪質

成長率で「大ボラ」吹く内閣府

2019年3月号

「毎月勤労統計について不適切な調査が行われ、セーフティネットへの信頼また統計に対する信頼を損なう事態を招いたことにおわび申し上げる」。昨年末の発覚以来「炎上」状態にある毎月勤労統計の不正問題を巡り、野党は「安倍政権の経済政策をよく見せるための『アベノミクス偽装』だ」と追及している。これに対し、安倍晋三総理はあくまで一省庁の不正問題に収めたい考えで「いずれにしても、長きにわたって問題を見抜けなかったことについて改めて責任を痛感している」との安全運転答弁で逃げ切る姿勢だ。
 厚生労働省のお粗末さはここで紙面を割いて改めて言うべくもないが、「アベノミクス偽装」というのであれば、統計不正よりもひどいことが経済財政政策の司令塔になるはずの内閣府で起きている。安倍一強が続くなかで幹部たちは「ヒラメ以上の忖度」能力が求められ、内閣エコノミストの名が泣くような数値公表が続く。それはまるで、日本社会の地盤沈下を象徴するかのように―。

ヒラメだらけの組織

「この六年間は景気拡張期でよい局面であった。それにもかかわらず政・・・