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連載

広告を裏読みする 第2話

宗教関連企業のCMは是か
本間 龍

2019年2月号

 広告業界には様々なタブーがあるが、スポンサーとして扱いが非常に難しいのは宗教だろう。信教の自由という建前でその広告展開に安易に手を貸すと、事件や訴訟沙汰の場合にとばっちりを受けやすいからだ。
 そうした中で、宗教関連の広告に対しては、大手メディアの中でも特にキー局はナーバスである。やはりあのオウム真理教事件が巨大なトラウマとして立ちはだかるのだろう。
 資金力があり、信者の獲得のためにはいくらでも広告を流したい宗教法人は、テレビ局にとって魅力的なスポンサーだが、CMを放映して、もし何か問題があれば「信者獲得に手を貸した」と非難される恐れがある。「大きな宗教団体はカネ払いもいいからCMは欲しいが、万一何か事件があれば、信者集めに加担したと真っ先に叩かれるので、怖くて受注できない」(キー局関係者)と語る。
 民放各社は、あの麻原元死刑囚を何度も番組出演させてあのような大事件が起きたのだから、宗教絡みとなると途端に怯えるのも無理はない。それでも新聞や雑誌業界では創価学会や幸福の科学の広告をよく見るが、視聴者への影響力が格段に強いテレビCMではそうはいかないのが・・・