「見所満載」福井県知事選の泥仕合
自民分裂で荒れる「原発立県」
2019年2月号
国の原子力政策に大きな影響を与えてきた福井県知事の西川一誠氏が窮地に追い込まれている。春の知事選で五選が確実視されていたはずが、前副知事で総務省の後輩でもある杉本達治氏が猛追。すでにリードしているという。杉本氏は副知事だった四年前の知事選でも出馬を模索したが西川氏の逆鱗に触れて粛清された。お互いに恨み骨髄の因縁対決だが、目新しい政策があるわけでもなく、古いか新しいか、暗いか明るいか程度の差しかないが、知事の利権に群がる周囲の支援者は激しく火花を散らす。西川氏は勲章にするはずだった関西電力の中間貯蔵施設の県外立地が失敗。逆に杉本氏は財源をほしがる地元の声に乗って県内容認を打ち出し、差別化に成功した。自民党県議会も現職派と新人派で真っ二つ。参院選を前に溝を残したくない党本部は事態の収拾を命じ、推薦決定を当面、見送っているが、調整役の国会議員も合区や県連幹部人事を巡って内紛状態。原子力政策のために国が介入したくてもできない、ガチンコ対決となっている。
中間貯蔵で「勲章」逃す
「どうにかならないのか」「ぎりぎりまで・・・
中間貯蔵で「勲章」逃す
「どうにかならないのか」「ぎりぎりまで・・・