北海道電力「国有化」の可能性浮上 経産省が常駐職員を配置して「監視」
2019年1月号公開
二〇一八年九月の大地震で長時間の全道ブラックアウトを起こした北海道電力に対して、遂に監督官庁の経済産業省資源エネルギー庁も重い腰をあげ、経営監視のために常駐者を置く模様だ。地震発生直後には記者会見の作法や情報公開の手法について、元NTTの広報マンだった世耕弘成経産相から細かな指示が飛び、その伝言役として二人が北電本社に陣取った。
地震後も経産省は職員をそのまま配置、北電の復旧工事に細かく口を挟んで対策を指示している。これを見て「経産省は北電の経営破綻リスクを考え始めたのではないか」(関係者)との臆測が流れている。北電は電力自由化で需要密度の高い札幌市内が新規参入者に狙い撃ちされ、シェアが急低下。泊原発が再稼働できないなか、二度の料金値上げに踏み切った。今回の地震の復旧費用や、新たに運転開始した石狩LNG火力の償却負担などで新規に銀行から借り入れるのは難しく、北電の財務は限界に達し破綻もちらつき始めた。
地震後も経産省は職員をそのまま配置、北電の復旧工事に細かく口を挟んで対策を指示している。これを見て「経産省は北電の経営破綻リスクを考え始めたのではないか」(関係者)との臆測が流れている。北電は電力自由化で需要密度の高い札幌市内が新規参入者に狙い撃ちされ、シェアが急低下。泊原発が再稼働できないなか、二度の料金値上げに踏み切った。今回の地震の復旧費用や、新たに運転開始した石狩LNG火力の償却負担などで新規に銀行から借り入れるのは難しく、北電の財務は限界に達し破綻もちらつき始めた。
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