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連載

西風452

「関西ラグビー」復活への渇望

2019年1月号

 二〇一九年のW杯イヤーを前に、神戸製鋼コベルコスティーラーズが十八シーズンぶりの日本選手権優勝を果たしたことは、関西のラグビーファンを大いに喜ばせた。
 ラグビー・トップリーグの今シーズンのチームを見渡すと、練習拠点を関西エリアに置いているのは神戸製鋼ただ一つ。昨シーズンまでは、いずれも大阪府内に練習グラウンドを持つ近鉄とNTTドコモの両チームがトップリーグにいたものの、降格の憂き目にあった。福岡県をホームとするチームが二チームもいるなかで、関西エリアのファンは寂しい思いをしていただけに、今回の神鋼優勝の喜びはひとしおだろう。
 関東の大学ラグビーを中心に歴史を積み重ねてきた我が国のラグビー。そのため「東高西低」の印象はあるが、大阪は紛れもなく「ラグビー王国」だ。聖地、花園(東大阪市花園ラグビー場)を抱え、野球と同様、高校ラグビーでは強豪がひしめく。そのため、全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)へは大阪から三校が出場できる。過去十年を振り返っても、東海大仰星や、常翔学園など大阪代表が五回、全国を制覇している。大阪勢と福岡県代表の東福岡が毎年のように優勝を争・・・