男子マラソンは なぜ「復活」したか
東京五輪で「メダル」も夢ではない
2019年1月号
二〇一八年、日本人男子のマラソンの歴代ランキングが大幅に更新された。トップの大迫傑選手をはじめ、十傑のうち四人までが一八年に記録を叩き出している。これまでの最速タイムが記録されたのは〇二年(高岡寿成、二時間六分十六秒)。それ以外の上位陣も二〇〇〇年代初頭や、中には一九八六年(児玉泰介、二時間七分三十五秒)の記録まであり、日本人男子のタイムは長らく停滞を続けてきた。
なぜ突如として好記録ラッシュになっているのか。スポーツ科学に基づくトレーニング方法だけでなく、それを実施する環境が整っていることが最大の原因だ。
「呪縛」から逃れる男子選手
根性論の染み付いた日本のスポーツの現場において、しばしばトレーニングの「量」が追求された。あらゆる競技、種目にいえることだが、特に長距離走の分野では長らく主流を占めてきた。
最近では「長い距離さえ走ればいいわけではない」ことがアマチュアランナーの間でも常識になっているが、選手がスピード化に対応するトレーニングを実施できるようになったのも最近のこと。典・・・
なぜ突如として好記録ラッシュになっているのか。スポーツ科学に基づくトレーニング方法だけでなく、それを実施する環境が整っていることが最大の原因だ。
「呪縛」から逃れる男子選手
根性論の染み付いた日本のスポーツの現場において、しばしばトレーニングの「量」が追求された。あらゆる競技、種目にいえることだが、特に長距離走の分野では長らく主流を占めてきた。
最近では「長い距離さえ走ればいいわけではない」ことがアマチュアランナーの間でも常識になっているが、選手がスピード化に対応するトレーニングを実施できるようになったのも最近のこと。典・・・