「横田空域」を取り戻さぬ安倍
米「占領政策」に逆らわぬ弱腰政権
2018年11月号
秋晴れの首都上空から抜け出してくるように、淡いブルーを基調とする米大統領専用機が南から滑空してきた。ちょうど一年前の十一月五日、東京西部の米軍横田基地。降り立ったのは、トランプ米大統領その人だった。ここは他の米軍施設・区域と同じく治外法権下にある。彼が横田基地にその第一歩を刻んだのは、戦後七十三年を過ぎた今もなお、米国が日本を占領している現実を強烈に印象づけた。横田基地に駐留する米空軍はここを拠点として、横田進入管制区(通称・横田空域)のラプコン(RAPCON:Radar Approach Control)と呼ばれる航空管制の権限を独占しており、日本の民間航空機は、その許可を得なければ通過できない。
今年十月初旬、大手メディアはこぞって、この横田ラプコンに関するニュースを報じた。それは、羽田空港発着の国際線の増便に向け都心の上空を飛行させる新ルートを巡り、管制権を持つ米側が横田空域の通過に合意していないという内容だった。その結果、東京五輪・パラリンピックが開かれる二〇二〇年までに新ルートの運用を始める政府の予定が危うくなっていると伝えた。
ただ、政府関係者によ・・・
今年十月初旬、大手メディアはこぞって、この横田ラプコンに関するニュースを報じた。それは、羽田空港発着の国際線の増便に向け都心の上空を飛行させる新ルートを巡り、管制権を持つ米側が横田空域の通過に合意していないという内容だった。その結果、東京五輪・パラリンピックが開かれる二〇二〇年までに新ルートの運用を始める政府の予定が危うくなっていると伝えた。
ただ、政府関係者によ・・・