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政治

《罪深きはこの官僚》宇都宮啓(厚労省健康局長)

業者「接待漬け」役人は ここにも

2018年10月号

「無能な医系技官が地方財政を破綻させる」。ある自治体関係者は嘆く。彼が注目するのはメタボリック症候群の健診だ。毎年五千万人以上の国民が腹囲測定と血液検査を義務づけられ、約一割が特定保健指導を受ける。
 厚生労働省は糖尿病予備群が、二〇〇七年の約一千三百二十万人をピークに減少していることを、〇八年から始まったメタボ健診の効果と自画自賛するが、「そんな都合のいい話は誰も信用していない」(都内開業医)。むしろ、「肝心のメタボリック症候群自体、エビデンスがほとんどない」(同)のが実態だ。この愚策を実施するのは、地方自治体だ。費用は年間約二百五十億円。冒頭の自治体関係者の嘆きに繋がる。
 現在、厚労省でこの施策をリードするのは、宇都宮啓・健康局長だ。この人物の評判が悪い。省内からは「脇が甘い」「業者から接待漬け」という声が聞こえてくる。一体、どんな人物だろうか。
 宇都宮は、一九八六年に慶應義塾大学医学部を卒業した医師で、そのまま厚生省(当時)に入省した。
 世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局、岡山県保健福祉部長、さらに医政局研究開発振興課医療機器・・・・