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中露が「サイバー政治工作」で共謀

「次の攻撃目標」は米国と台湾の選挙

2018年10月号

 ロシアのウラジオストクで九月上旬に開催された「東方経済フォーラム」で、中国の習近平国家主席がロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談した。フォーラムの開催に合わせて、中露は「ボストーク2018」を実施するなど軍事面での接近も演出している。
 そんな中露だが、実は習とプーチンによる最近の連携は、こうした〝目に見える〟ものだけにとどまらない。いま、水面下のサイバー空間でも両国はこれまで以上に蜜月になっている。
「中国政府系ハッカーは、ロシア製のマルウェアやゼロデイ(防御手段が開発されていない脅威)などを頻繁に使って攻撃していることが判明しています。実は、ロシア政府系ハッカーたちが、地下でそうした〝サイバー武器〟を中国に高値で売却しています」
 そう語るのは、欧米諜報機関のサイバー関係者だ。
 サイバー空間における中露の協力はこれまでも多少はあった。二〇一五年、中露はお互いにサイバー攻撃をしないという約束に合意。また両国とも、検閲など国内インターネットに厳しい利用制限を敷いており、中国が誇る「グレート・ファイアウォール」の情報提供をした例もあった。・・・