「裏切り者の巣窟」 ホワイトハウス
誰がトランプ政権を支えるのか
2018年10月号
英国のスパイ機関「MI5(保安局)」、「MI6(対外情報局)」、「政府通信本部(GCHQ)」に今夏、奇妙な依頼が米国から寄せられた。
「三機関のトップとそれぞれ、直接お話ししたい」
依頼人は誰あろう、米下院情報特別委員会のデビン・ニューネス委員長。世界の諜報機関でも高い尊敬を集める地位にある。
だが、スパイ機関の長たちは会合を断った。ニューネス委員長が、ドナルド・トランプ米大統領の就任前に、特別情報ファイルをまとめたクリストファー・スティール氏について、「聞きたい」と言ってきたからだ。
読者はもう記憶にないだろう。この英国人元スパイがまとめた報告には、トランプ氏が大統領就任前に行ったモスクワ旅行の際、売春婦と関係を持ち、ロシア当局がその映像を保管していることが示唆されていた。
いわゆる「ロシア疑惑」の最も初期段階の指摘である。昨年一月の時点でこそ仰天ニュースだったが、今や世界中がその程度の話では驚かないほど、大統領の不品行と破天荒に慣れてしまった。
なぜニューネス委員長は、そんな古い話を持ち出したのか。米議会筋は「・・・
「三機関のトップとそれぞれ、直接お話ししたい」
依頼人は誰あろう、米下院情報特別委員会のデビン・ニューネス委員長。世界の諜報機関でも高い尊敬を集める地位にある。
だが、スパイ機関の長たちは会合を断った。ニューネス委員長が、ドナルド・トランプ米大統領の就任前に、特別情報ファイルをまとめたクリストファー・スティール氏について、「聞きたい」と言ってきたからだ。
読者はもう記憶にないだろう。この英国人元スパイがまとめた報告には、トランプ氏が大統領就任前に行ったモスクワ旅行の際、売春婦と関係を持ち、ロシア当局がその映像を保管していることが示唆されていた。
いわゆる「ロシア疑惑」の最も初期段階の指摘である。昨年一月の時点でこそ仰天ニュースだったが、今や世界中がその程度の話では驚かないほど、大統領の不品行と破天荒に慣れてしまった。
なぜニューネス委員長は、そんな古い話を持ち出したのか。米議会筋は「・・・