《罪深きはこの官僚》佐々木清隆(金融庁総合政策局長)
天下り斡旋で 「組織防衛」を主導
2018年9月号
「文部科学省の組織的天下り斡旋を凌ぐ悪行の可能性が高い。にもかかわらず、内々に処理された」
金融庁担当記者の一人はこう語る。同庁は七月二十七日、記者発表を行い、「再就職等規制違反行為」があったとして、三人の職員を処分したことを公表した。すべてのケースで、金融庁OBの要請を受けて、現役職員の再就職などに関する情報を提供したことが確認されている。一番下っ端の室長級職員は、二〇一五年から一六年にかけて六件の問い合わせに応じており、事実上の「金融再就職窓口」だったのだ。
驚くべきは審議官級職員もOBからの問い合わせに応じて、職員に関する情報を提供していたとして「戒告」処分になったことだ。
「文科省は再就職規制を回避するために、外部のOBを窓口にする『抜け穴』をつくった。しかし一方で、金融庁は堂々と庁内に窓口を設置していたのだ」
別の金融庁担当記者はこう憤る。金融庁が相手をするのは、文科省の大学などと異なり、より厳正に管理監督すべき金融機関である。
「今回の処分が適切か否かを検証するためにも、不正の詳細を公表すべきだが、処分された職員の名前・・・
金融庁担当記者の一人はこう語る。同庁は七月二十七日、記者発表を行い、「再就職等規制違反行為」があったとして、三人の職員を処分したことを公表した。すべてのケースで、金融庁OBの要請を受けて、現役職員の再就職などに関する情報を提供したことが確認されている。一番下っ端の室長級職員は、二〇一五年から一六年にかけて六件の問い合わせに応じており、事実上の「金融再就職窓口」だったのだ。
驚くべきは審議官級職員もOBからの問い合わせに応じて、職員に関する情報を提供していたとして「戒告」処分になったことだ。
「文科省は再就職規制を回避するために、外部のOBを窓口にする『抜け穴』をつくった。しかし一方で、金融庁は堂々と庁内に窓口を設置していたのだ」
別の金融庁担当記者はこう憤る。金融庁が相手をするのは、文科省の大学などと異なり、より厳正に管理監督すべき金融機関である。
「今回の処分が適切か否かを検証するためにも、不正の詳細を公表すべきだが、処分された職員の名前・・・