中国「環境規制強化」の衝撃
日本企業を襲う「摘発・厳罰」の嵐
2018年9月号
今春以降、中国政府の環境規制が一段と強化され、中国企業だけでなく、日本、ドイツ、韓国など進出外資の工場の操業に影響が広がっている。規制強化だけなら中国でも珍しくないが、今回は二つの重大な問題が日本企業を襲っている。中国が世界シェアの過半を握る化学品、鋳造品などの出荷が急減し、化学、自動車、機械などのサプライチェーンが打撃を受けている点だ。さらに「外資の中で最も環境意識が低く、設備対応の遅れが目立つ」(中国の環境保護当局者)日本企業が罰金、工場停止の標的にされているのも深刻である。新たな「チャイナリスク」といっていい。
世界の自動車工場が生産停止に!?
中国の化学品メーカー、流通業者の倉庫から、日本、ドイツ、アメリカの自動車部品メーカーが必死の形相で探し求めている製品がある。合成樹脂の着色に使う赤色の染料や顔料だ。工業品に広く使われるものだが、特に自動車の外装樹脂部品に使う耐光性、難燃性のある赤い染料・顔料が中国の生産急減で「世界的に極端な不足に陥っている」(日本の化学メーカー)。
「真っ赤なポル・・・
世界の自動車工場が生産停止に!?
中国の化学品メーカー、流通業者の倉庫から、日本、ドイツ、アメリカの自動車部品メーカーが必死の形相で探し求めている製品がある。合成樹脂の着色に使う赤色の染料や顔料だ。工業品に広く使われるものだが、特に自動車の外装樹脂部品に使う耐光性、難燃性のある赤い染料・顔料が中国の生産急減で「世界的に極端な不足に陥っている」(日本の化学メーカー)。
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