鴻海がシャープを売却する日
転売先は中国「ハイセンス」が最有力
2018年8月号
日本を代表する電機メーカーだったシャープが台湾の鴻海精密工業に買収されて二年。四年ぶりの黒字転換、液晶テレビの売上急回復、スマートフォンの国内シェア二位浮上などシャープには明るい話題が続くが、シャープ社員には気がかりな情報が中国でささやかれている。鴻海がシャープを中国企業に再売却する構想だ。必要だった液晶パネル技術の吸収にメドが立つ一方、「シャープ」ブランドのグローバル展開が今後、有力顧客となる中国企業と競合、利益相反になりかねないからだ。米中貿易戦争が激化するなかで鴻海がシャープを手放すタイミングは早まるだろう。
シャープは昔の姿に戻りつつある。液晶テレビで量販店の店頭を占め、数少ない国産スマホとしてアップルとサムスン電子へのアンチ顧客の人気を集め、「ペン型超音波洗濯機」「お茶プレッソ」といった風変わりなアイデア商品で話題をつくる。今にも破綻と思われた状況から見事な復活といえる。部材調達も一時は納入メーカーから断られるほど困窮していたが、今では「無茶とごり押しのシャープ流購買が帰ってきた」と納入業者があきれるほど。
だが、本当にシャープは復活したのだろうか。・・・
シャープは昔の姿に戻りつつある。液晶テレビで量販店の店頭を占め、数少ない国産スマホとしてアップルとサムスン電子へのアンチ顧客の人気を集め、「ペン型超音波洗濯機」「お茶プレッソ」といった風変わりなアイデア商品で話題をつくる。今にも破綻と思われた状況から見事な復活といえる。部材調達も一時は納入メーカーから断られるほど困窮していたが、今では「無茶とごり押しのシャープ流購買が帰ってきた」と納入業者があきれるほど。
だが、本当にシャープは復活したのだろうか。・・・