安倍洋子が悩む「岸信夫」健康不安
「王朝」の継承に生じる誤算
2018年7月号
六月十一日、東京・富ヶ谷にある三階建てのマンションには豪華な花束や蘭の鉢植えがひっきりなしに届けられていた。この日、このマンションに住む老女の九十歳の誕生日だった。老女の名は安倍洋子。そう、首相安倍晋三の母にして、ゴッドマザーと呼ばれる、いうならば“最高権力者”だ。
本来であれば九十歳という長寿を祝う華やいだ雰囲気に包まれていいこの日、安倍家、少なくとも安倍洋子周辺にそうした華やかさはなかった。むしろ鬱々とした空気さえ漂っていた。当のゴッドマザーの顔色は冴えず、どこか不機嫌そうだった。問題を起こし続けている嫁の昭恵のことではない。昭恵についてはもう諦めているのか「死ぬまで直らないわよ」と言っては苦笑し、それ以上口にもしなくなっていた。
ゴッドマザーの気分を沈み込ませているのは何か?
五月十五日、この日は安倍家にとっては特別な日だった。洋子の夫にして、晋三の父晋太郎の命日だったからだ。この日は東京・内幸町にある日本プレスセンター十階のホールに晋太郎ゆかりの政界関係者らが顔を揃え、正面に掲げられた晋太郎の遺影を前にしてその遺徳・・・
本来であれば九十歳という長寿を祝う華やいだ雰囲気に包まれていいこの日、安倍家、少なくとも安倍洋子周辺にそうした華やかさはなかった。むしろ鬱々とした空気さえ漂っていた。当のゴッドマザーの顔色は冴えず、どこか不機嫌そうだった。問題を起こし続けている嫁の昭恵のことではない。昭恵についてはもう諦めているのか「死ぬまで直らないわよ」と言っては苦笑し、それ以上口にもしなくなっていた。
ゴッドマザーの気分を沈み込ませているのは何か?
五月十五日、この日は安倍家にとっては特別な日だった。洋子の夫にして、晋三の父晋太郎の命日だったからだ。この日は東京・内幸町にある日本プレスセンター十階のホールに晋太郎ゆかりの政界関係者らが顔を揃え、正面に掲げられた晋太郎の遺影を前にしてその遺徳・・・