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政治

《罪深きはこの官僚》三原祐和 (防衛省文書課長)

日報隠蔽で転落した「次官候補」

2018年6月号

 陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報隠蔽問題の隠れた「戦犯」と批判されるべき張本人。だが、注意処分にとどまり、ほとんど批判の矛先を向けられなかった。小野寺五典防衛相を支える大臣官房文書課を統率すべき三原祐和課長は、一年前に陸上自衛隊が把握していた日報の存在の事実を知ってから、一人で三週間余りも抱え込んでいたからだ。
 時系列で振り返ると、陸上自衛隊研究本部(現・教育訓練研究本部)が昨年三月にイラク日報の存在を把握しながら、陸上幕僚監部総務課へ報告したのは今年一月十二日。そこから統合幕僚監部へ上がったのは二月二十七日で、統幕の背広組トップの鈴木敦夫総括官に伝達されたのは三月五日だった。同日中に大臣官房文書課の課員、そして二日後の三月七日頃に三原氏が報告を受けた。統幕から髙橋憲一官房長には三月二十九日、三原氏から豊田硬事務次官には翌三十日に上がり、小野寺氏が報告を受けたのはさらにその翌日という流れで、同氏は四月二日に公表に踏み切った。これで明らかな通り、一義的な問題は、陸自の一部が一年近くも隠し通していた事実。だが、それに輪を掛けたのが、自らの手元で日報存在という重大な事実を滞留させ・・・

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