スマホ市場「バブル崩壊」の阿鼻叫喚
日台韓「部品メーカー」は総崩れに
2018年5月号
二〇〇七年に米アップルが現在のスマートフォン(スマホ)の原型となる初代iPhoneを発売して以降、成長街道を驀進してきた世界のスマホ市場に異変が生じている。昨年、初めて出荷台数が前年比マイナスに転落したのだ。スマホの高度化に伴う平均価格の上昇、新技術・機能のネタ切れなど幾つかの要因が指摘されているが、本質はユーザーのスマホへの飽きだろう。スマホであればブランド、デザイン、年数などにこだわらないユーザー層がこの二、三年で急増した。典型的なコモディティ化現象だが、その影響はスマホメーカー、部品メーカー、さらにアプリ業界に津波のように押し寄せる。
アップルからの“アドバイス”
「夏まで生産ラインは止まることになるかもしれない」。スマホのディスプレイに何重にも張り合わされる偏光板、タッチセンサー、保護フィルム、粘着シートなど多層材料の多くを供給する電子材料メーカー、日東電工の関係者はこう漏らす。同社はiPhoneの主要材料メーカーで、昨年十一月に発売されたiPhone Xに大きな期待をかけ、・・・
アップルからの“アドバイス”
「夏まで生産ラインは止まることになるかもしれない」。スマホのディスプレイに何重にも張り合わされる偏光板、タッチセンサー、保護フィルム、粘着シートなど多層材料の多くを供給する電子材料メーカー、日東電工の関係者はこう漏らす。同社はiPhoneの主要材料メーカーで、昨年十一月に発売されたiPhone Xに大きな期待をかけ、・・・