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経済

みずほと孫正義の「黒い結託」

「デジタル通貨構想」の怪しい内実

2018年5月号

「いったい、何を焦っているのか」
 今、みずほフィナンシャルグループのある動きを巡って、銀行業界のみならず、一般企業の間からもこんな声が広がっている。ある動きとは、デジタル通貨導入に向けた地ならし的な策動である。しかも、その背後には、みずほの命運を握りつつあるソフトバンクグループの影が見え隠れしている。
 みずほが近年掲げだしたのが、デジタルイノベーションと銘打った一連のフィンテック戦略である。そのひとつが「Open Data Bank」構想だった。資料では、みずほが編み出すデジタル通貨「J-Coin」をナショナルブランドにするという大風呂敷を広げている。みずほは昨年、それを他のメガバンクグループに提案し、協議会の設立話を持ち掛けたが、三菱UFJ、三井住友からは歯牙にもかけられず、残ったのはみずほグループに対する嫌悪と不信だけだった。
「まったくの白紙から議論を始めるというならばまだしも、ウチのデジタル通貨に乗れという話などありえない」とライバルメガバンクの幹部は、みずほの常識外れの動きに激怒。結局、協議会は流れたという経緯がある。

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