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「トランプ翼賛化」する米共和党

「米国型ファシズム」を危ぶむ声

2018年5月号

 今年十一月六日の中間選挙を半年後に控え、ドナルド・トランプ大統領の与党・共和党に珍現象が起きている。
「大統領が不人気な時は、距離を置く」という、従来の連邦議会選の鉄則から外れて、共和党の候補者たちは「誰が一番トランプ大統領の好みか」を競っているのだ。
 背景にあるのは、トランプ大統領は全米的には不人気なのに、共和党支持層の間では支持率が八割を超えること。ポール・ライアン下院議長を筆頭に、大統領べったりではない議員たちが記録的な数で引退することもあり、共和党は「翼賛政党」化を強めている。

ミニ・トランプぶりを競う泥仕合

 中間選挙に向けた共和、民主両党の候補者を決める予備選挙は、五月から本格的に始まる。
 このうち五月八日投票のインディアナ州共和党の上院予備選では、有力三候補が「我こそトランプ応援候補」を競い、互いを「大統領をちゃんと支持していない」と攻撃しあう泥仕合が起きている。
 流れを作ったトッド・ロキータ下院議員は、大統領の一枚看板「メイク・アメリカ・グレート・・・