《罪深きはこの官僚》重田雅史(国土交通省物流審議官)
森友問題の 数少ない「生き証人」
2018年4月号
森友問題の渦中にいた「官僚」が次々と表舞台から去っている。財務省では、森友との価格交渉当時に本省理財局長を務めていた迫田英典が、すでに昨年七月に退官している。その後任者である佐川宣寿は三月九日に突如として辞任。また、三月七日には森友学園関連文書の書き換えに関与したとみられる近畿財務局の職員が自裁してしまった。これ以外にも理財局周辺で自殺者が出ているという情報もある。財務省で残っているのは、自ら森友側との交渉にも臨んでいた当時の近畿財務局長、武内良樹(現国際局長)と、その後任である美並義人だ。美並については昨年、本欄(三月号)で取り上げているが、その同時期に近畿財務局では書き換えが行われていたのだ。
財務省がこの問題の主犯だとすれば、国土交通省は共犯者である。財務省ばかりが槍玉に挙げられているが、ここにきて問題の土地の値引きについて国交省が主導した疑惑が浮上してきた。そうなると従犯ではなく共同正犯とさえいえるだろう。当時の状況を知り、いまだに霞が関に残っている数少ない国交省の官僚が、大臣官房物流審議官の重田雅史だ。国交省担当記者が解説する。
「重田は当時、本省の航・・・
財務省がこの問題の主犯だとすれば、国土交通省は共犯者である。財務省ばかりが槍玉に挙げられているが、ここにきて問題の土地の値引きについて国交省が主導した疑惑が浮上してきた。そうなると従犯ではなく共同正犯とさえいえるだろう。当時の状況を知り、いまだに霞が関に残っている数少ない国交省の官僚が、大臣官房物流審議官の重田雅史だ。国交省担当記者が解説する。
「重田は当時、本省の航・・・