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経済

落ちぶれ経産省「解体」のすすめ

「官邸の御用聞き」我が世の春の報い

2018年4月号

「袋叩きに遭うどころか、下手をすると、省を解体されるぞ」
 森友学園に絡む公文書の改竄不祥事に動揺する霞が関には、こんな警告の声が響く。国会では連日、財務省が糾弾され、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問にまで発展した。しかし、警告は財務省に向けられたものではない。経済産業省にである。
 安倍晋三首相は第二次政権以降、政務秘書官の今井尚哉氏をはじめ同省幹部を広く登用し、「経産省内閣」と呼ばれるほど“我が世の春”を謳歌してきた。しかし、その独善に対する他省庁の恨みは、五年余の間に臨界点へ達しつつあり、森友問題による安倍政権の危機は財務省より経産省に打撃とみられているのだ。例えばある経産官僚はこうつぶやく。
「もはや、柳瀬さんの次官の芽はなくなったな……」
 柳瀬唯夫経産審議官―。安倍首相と麻生太郎元首相(現財務相)の二人に事務秘書官として仕えた省内ナンバー2である。というより昨年七月、森友問題と並ぶ加計学園の獣医学部新設問題の閉会中審査で、地元・今治市の職員との面談を問われ、「記憶にない」と答弁し、嘘つ・・・