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政治

安倍が画策「放送法改悪」の真相

狙いは「政権礼賛テレビ局」の誕生

2018年4月号

 旧三井財閥ゆかりの「高輪館」は、東芝の所有を経て、今は日本テレビのゲストハウスとして利用されている。その由緒ある洋館で三月九日夜、首相安倍晋三と次期日本民間放送連盟会長に内定した、日本テレビ放送網社長大久保好男が二時間余り会食した。安倍には政務秘書官今井尚哉、大久保には、日本テレビ解説委員長粕谷賢之が同席者として加わった会合では、閑静な場所柄には似つかわしくない激論が交わされたという。
 官邸筋によると、この夜は放送が政治的に公平であることなどを規定する放送法第四条が主な議題となった。安倍が「四条は現実には守られていないので、この際撤廃するべきだ」と主張したのに対し、大久保は「放送とネットは違う。四条があるから、公序良俗に反する番組もない」と強く応酬した。安倍はさらに、外資が放送局の株式を保有する比率を制限した外資規制まで持ち出し、「自由な競争のためには撤廃する」との考えも示した。大久保は「中国をはじめ、外資に放送局を乗っ取られたら国益を損なう」と反論したが、安倍は取り合わなかったという。「似非保守」の本性を丸出しにした安倍だが、「放送改革」と自称する改悪の方針はすでに固ま・・・