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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》「秋篠宮家」の内実

婚約延期で露呈した「皇嗣」への不安

2018年3月号

 皇居から渋谷へと抜ける青山通りを西へと進み、ほどなく見えてくる赤坂御用地。周囲にはいくつもの門が構えているが、皇居から来て豊川稲荷の先にまず現れるのが巽門だ。秋篠宮一家が日頃利用しているこの門を入り、百数十メートル進むと、秋篠宮邸の鉄門がどっしりと構えている。
 本来であれば三月四日に一般の結納にあたる「納采の儀」が行われ、秋篠宮邸前にはテントと記帳台が設置されているはずだった。お祝いに訪れる人は、巽門の皇宮警察待機所の前を抜けて徒歩で御所に入り、記帳する。しかしその光景は幻に終わってしまった。
 二月六日、宮内庁は突如として眞子様と小室圭氏との結婚スケジュールについて、「二〇二〇年まで延期する」と発表した。極めて異例な事態を受け、週刊誌を中心に舞台裏を巡る報道が溢れ返っている。内容は主に婚約者の小室氏やその家族のプライベートに集中しているようだ。まるで元凶がすべて二十六歳の青年側にあったかのようだが、はたしてそれは正しいのか。今回の事態を招くに至った秋篠宮家、宮内庁の対応にも実は種々の問題があった。もっと言えば、来年五月の退位を控え、秋篠宮殿下は皇位継承順位一位・・・