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政治

政官界に広がる「安倍不満分子」

楽勝ムードが消えた総裁三選

2018年3月号

 新聞各紙の朝刊政治面に必ず掲載されるのが「首相動静」。首相の前日の行動を、場所を明示しながら分刻みで伝える。ここに目を通せば首相安倍晋三が何を考えているのか、何をやろうとしているのかを探る上で極めて重要なヒントが見えてくる。
 最近の例を挙げると、二月二十二日の読売新聞朝刊二面の「安倍首相の一日、21日」にこんな活字が並ぶ。
「7時1分、東京・飯田橋のホテルグランドパレス。同ホテル内の日本料理店『千代田』で渡辺恒雄読売新聞グループ本社主筆と会食。9時52分、東京・富ヶ谷の私邸」
 記事で提供される情報量はこれだけだが、必ず渡邉恒雄には同席者がいる。政治部長なのか秘書部長なのか、それとも編集局長なのか。いずれにしても安倍は渡邉と会った後に何らかの政治的アクションを起こすのが通例だ。
 昨年と比較してみると興味深い事実が浮かび上がる。昨年も一月二十五日、四月二十四日、十一月二十二日の三度にわたってグランドパレスの「千代田」で同じような時間帯で安倍・渡邉会談が行われている。
 そして読売新聞は昨年の憲法記念日の五月三日付朝刊で安倍の憲法九条・・・