強欲NTTが楽天を「喰い物」に
携帯電話参入で「罠」に落ちる三木谷
2018年2月号
無謀、蛮勇、自殺行為……。“第四の携帯キャリア”へ名乗りを上げた楽天の会長兼社長、三木谷浩史に対し、通信業界からはこんな声しか聞こえてこない。
楽天は昨年十二月十四日、総務省が三月にも割り当てる第四世代(4G)携帯電話の追加周波数の免許を取得し、二〇一九年中のサービス開始を目指すと発表した。二五年までに最大六千億円を基地局整備に投じ、一千五百万件の加入者獲得を見込むという。しかし、その計画は兆円単位の設備投資が必要な携帯電話事業にあっては画餅に等しい。
ソフトバンクの参入から遅れること十二年、しかも、同社会長の孫正義の場合は大枚一・七兆円をはたき、英ボーダフォン日本法人を買収したのに比べ、技術者も設備も資金もない三木谷は文字通り徒手空拳の参入である。「しょせん元銀行員の夢想」と酷評されるのは当然ながら、一方で「秘策があるのでは……」と臆測も呼ぶ。
「秘策? あるとすれば、三木谷十八番の“ごね得”戦術だろう」
内閣府の幹部は五年前を振り返・・・
楽天は昨年十二月十四日、総務省が三月にも割り当てる第四世代(4G)携帯電話の追加周波数の免許を取得し、二〇一九年中のサービス開始を目指すと発表した。二五年までに最大六千億円を基地局整備に投じ、一千五百万件の加入者獲得を見込むという。しかし、その計画は兆円単位の設備投資が必要な携帯電話事業にあっては画餅に等しい。
ソフトバンクの参入から遅れること十二年、しかも、同社会長の孫正義の場合は大枚一・七兆円をはたき、英ボーダフォン日本法人を買収したのに比べ、技術者も設備も資金もない三木谷は文字通り徒手空拳の参入である。「しょせん元銀行員の夢想」と酷評されるのは当然ながら、一方で「秘策があるのでは……」と臆測も呼ぶ。
「秘策? あるとすれば、三木谷十八番の“ごね得”戦術だろう」
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