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連載

新・不養生のすすめ11

しっかり食べないと早く老ける
大西 睦子

2018年2月号

 多くの読者は、同窓会などで、久しぶりに会った同級生の姿に驚いた経験があるだろう。すっかり老けた旧友もいれば、昔と変わらぬ旧友もいる。なぜだろう? 実際、暦年齢と生物学的年齢は、必ずしも一致しないようだ。二〇一五年の米科学アカデミー紀要(PNAS)の報告によると米デューク大学のダニエル・ベルスキー博士が率いる、米、英、イスラエル、ニュージーランドの国際研究チームがニュージーランドのダニーデンのある病院で、一九七二年から七三年に生まれた約一千人を対象に、興味深い調査をした。
 研究者らは、対象者が二十六歳から三十八歳までの間、ウエスト対ヒップ比、体格指数(BMI)や心肺フィットネスレベルなど老化プロセスに影響を与える可能性のある十八の要因や腎臓、肝臓、代謝機能、認知能力などを測定し、それらのデータをもとに「老いのペース」値を計算した。これまでの多くの調査は高齢者を対象としているが、この研究では、まだ病気のない若い人を対象にして、加齢による変化を長期間観察した。
 その結果、対象者の暦年齢が三十八歳のとき、生物学的年齢は、二十八歳から六十一歳と様々だった。つまり三十八歳・・・