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米政権の次の火種「チャイナゲート」

メスが入る中国「対米諜報戦」の闇

2018年2月号

 ニューヨーク・ケネディ国際空港で一月十五日、香港からの到着便から降りて国内線に乗り換えようとした中国系米国人が、米連邦捜査局(FBI)に逮捕された。元中央情報局(CIA)の中国担当オフィサー「李振成」ことジェリー・チュン・シン・リー(李春興)、五十三歳。中国の情報機関「国安」(国家安全部)に国防機密を流した男だった。
 この数日後、マティス国防長官は「中国、ロシアは米国の覇権に挑戦する最大の脅威」という「国家防衛戦略」を発表した。李振成逮捕は米国が情報戦という闇の世界でも中国の台頭に反撃を始めたことを象徴する事件だ。
 折しもトランプ大統領の側近がロシア情報機関の浸透工作を受け入れたのではないかという「ロシアゲート」疑惑に関心が高まっているが、米メディアはFBIの捜査が中国情報機関の工作に関する「チャイナゲート」疑惑追及に伸びるだろうと見ている。
 ロシアゲートの捜査ターゲットにはフリン前国家安全保障担当大統領補佐官やトランプ大統領の長男の名前があがっているが、チャイナゲートになるとトランプ大統領の愛娘イバンカ大統領補佐官と夫のクシュナー大統領上級顧問と・・・