『選択』は大嫌いだ
櫻井よしこ(ジャーナリスト)
2018年2月号
―『選択』の政治記事にご不満と聞きました。
櫻井 以前から思っていたけど、「批判のための批判」が増えているように感じる。特に安倍晋三政権についての記事で、ただ批判をするだけというような記事が見受けられる。たとえば安倍外交についてはダメ出し一辺倒になっているが、これで本当に事柄の本質を報じられるのだろうか。私も安倍政権のロシアへののめり込みについては危惧を抱いている一人であり、これについては警鐘を鳴らし、報じてもきた。『選択』も、その点を批判しているが、その先がない。二十回に及ぶ日露首脳会談は単に首相が甘いからか。『選択』にはそこを探ってほしい。それなしには他の雑誌と変わらない。
―権力の監視こそがメディアの役割ではないですか。
櫻井 時の政権の行動を監視することはメディアの役割のひとつだが、単に批判的に見るだけでよいはずがない。安倍外交についても、現在の日本の置かれた状況を見れば、ロシアとの友好関係はまったく無意味ではないだろう。地政学的、戦略的な観点を・・・
櫻井 以前から思っていたけど、「批判のための批判」が増えているように感じる。特に安倍晋三政権についての記事で、ただ批判をするだけというような記事が見受けられる。たとえば安倍外交についてはダメ出し一辺倒になっているが、これで本当に事柄の本質を報じられるのだろうか。私も安倍政権のロシアへののめり込みについては危惧を抱いている一人であり、これについては警鐘を鳴らし、報じてもきた。『選択』も、その点を批判しているが、その先がない。二十回に及ぶ日露首脳会談は単に首相が甘いからか。『選択』にはそこを探ってほしい。それなしには他の雑誌と変わらない。
―権力の監視こそがメディアの役割ではないですか。
櫻井 時の政権の行動を監視することはメディアの役割のひとつだが、単に批判的に見るだけでよいはずがない。安倍外交についても、現在の日本の置かれた状況を見れば、ロシアとの友好関係はまったく無意味ではないだろう。地政学的、戦略的な観点を・・・