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経済

ツムラ漢方薬「農薬汚染」の実情

社外秘文書にみる「杜撰な原料調達」

2018年1月号

 漢方医薬品メーカーとして国内シェアの八〇%を超えるツムラは、この業界の先駆者にして独走者のガリバーである。その漢方の「帝王」が原材料を頼る中国の農家や市場で、農薬汚染の危機が現実化している実態は知られていない。編集部は、その封印された欺瞞を明示する内部文書を入手した。病巣を治すはずの漢方が人体を蝕んでいくとすれば、本末転倒だ。しかも、ツムラはここにきて中国企業へ身売りするのではないかとの見方も浮上している。穏やかな治癒を売り物とする漢方の効能が薬禍に転じかねない。ツムラの危険な内実をあぶり出す―。
 漢方薬は植物・動物・鉱物などの原料生薬から有効成分を抽出し、製剤する。原料生薬の日本での調達率は一五%程度で、八〇%を中国から輸入している。「安全・安心」のためには、中国で原料生薬を栽培する農家などと連携し、品質を保証しなければならない。だが、中国の農家は玉石混交。日本の医薬品レベルの品質保証を担保することなど夢のまた夢だ。

トレーサビリティの大噓

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