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政治

平成政治「経世会と清和会」の功罪

《政界スキャン》

2018年1月号

 一年越しのタイマーをセットしたような不思議な感覚の年明けを迎える。何ごとかと問われれば、ああ、平成も今年一年で事実上終わるんだな、という感慨についてである。「幕引きの年の幕開け」とでも言えばいいか。
 天皇陛下の退位する日が決定して、平成という時代は終わってみたら三十年「あった」ことになる(元号は平成三十一年四月三十日まで)という予定が組まれた。
 ちょうど一世代に当たる長さもほどよく、一国民が一つの時代の締めくくり方を意識しながら共に一年を過ごす奇特な時間感覚は、元号という制度に思いがけない仕掛けが埋め込まれていたのを発見したような案配だ。
 終幕気分を先取りし、平成政治史(まだ実質二十九年だが)を振り返ってみたい。あらましは出そろっているし、来し方を回顧しながらの方が、身じまいにも張りが出る。何より「ポスト平成政治」への指針になる。
 平成の首相は次の十七人。
 竹下登(故人)
 宇野宗佑(故人)
 海部俊樹(八十七歳)
 宮澤喜一(故人)
 細川護熙(七十九歳)
 羽田孜(故人)・・・