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政治

自民党「ポスト安倍」の蠢動

「三期目」への膨らむ異論と反発

2017年12月号

 衆議院総選挙を経て十一月一日に発足した第四次安倍晋三内閣―。引き続き公明党を加えた与党だけで、定数の三分の二の大勢力を維持する。しかし、決してかつての「安倍一強」ではなくなった。間違いなく自民党内の空気が変わった。
 安倍に対する視線が確実に厳しくなっている。その背景にあるのは言うまでもなく自民大勝の要因が野党乱立による敵失にあったからだ。
 安倍晋三(六三)の衆院解散宣言に合わせるように東京都知事の小池百合子(六五)が希望の党を立ち上げた際、自民党議員は顔面蒼白になり、浮き足立った。
「野党の分裂がなく、投票日当日(十月二十二日)に台風が来なかったらとんでもない結果になっていたに違いない」

目立ち始めた安倍側近への批判

 結果として二〇一二年十二月の衆院選以来の「国政選挙五連勝」を達成したものの「選挙に強い安倍」の看板は大きく傷がついた。「今度の選挙は候補者一人ひとりが自力で勝ち上がったにもかかわらず人事の処遇がないのはおかしい」
 しかし、安倍の耳にはこうした声が・・・