沖縄防衛局と在沖米軍「蜜月の崩壊」
首脳親密の陰で進む「同盟の劣化」
2017年12月号
「ドナルド」「シンゾー」―。安倍晋三首相とトランプ米大統領がそう呼び合い、日米同盟の蜜月ぶりを国内外に強くアピールしたシーンは記憶に新しい。北朝鮮の核・ミサイル開発で朝鮮半島情勢が緊迫化する今、あの派手な演出は北朝鮮に対する牽制と同時に、自国での人気取りを狙う日米両首脳にとっては至高の舞台だったに違いない。ところが、この裏側では、日米同盟の脳髄とも言える在沖縄米軍基地を巡って重大な亀裂が走り、同盟の「管理」がままならない機能不全に陥っている。それは結節点となるべき在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官と中嶋浩一郎・防衛省沖縄防衛局長が互いに口をきかないほど反目しているのが原因だ。同盟の知られざる暗部に迫る。
「半世紀を超える日米同盟の歴史で、首脳同士がここまで濃密な絆で結ばれた一年はなかった」。来日したトランプ氏が共同記者会見でこう絶賛すると、首相も「日米の指導者の関係がこれほど緊密になったことはない」と応じた。だが、その自賛と対極の確執が沖縄で深刻化している内実を国民はもちろん、両首脳さえ知り得ていない。
メンツ潰した「ヘリ飛行再開」・・・
「半世紀を超える日米同盟の歴史で、首脳同士がここまで濃密な絆で結ばれた一年はなかった」。来日したトランプ氏が共同記者会見でこう絶賛すると、首相も「日米の指導者の関係がこれほど緊密になったことはない」と応じた。だが、その自賛と対極の確執が沖縄で深刻化している内実を国民はもちろん、両首脳さえ知り得ていない。
メンツ潰した「ヘリ飛行再開」・・・