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政治

小池と安倍への「うんざり感」の理由

《政界スキャン393》

2017年11月号

 衆院選中盤、与党圧勝の勢いという意外な情勢(結局、最後までそのままだった)が報じられる中、自民党の若手前職候補から届いた私信メールに
「ああ、また安倍政権が続くのかという気持ちがないと言えば噓になる」
 というくだりがあった。慢心と言えばその通りだが、もっと苦い嘆息が読み取れる。
 奇襲と呼ぶべき今回の解散を決めた時、安倍晋三首相には、水ぶくれした自民党議席を三十くらい減らしても構わないので、大負けはしない今のうちに、という打算があった。党選対幹部から、そういう予測データを示され、
「この際、不祥事続きの〈魔の二回生〉たちを思い切って整理し、自民党を筋肉質に肉体改造するチャンスです」
 とささやかれて解散を決断した。だから選挙後、首相は
「こんなに大勝ちするとは思っていなかった」
 とつぶやいたのだ。
 若手議員たちは自分がリストラされかけ、たまたま幸運にも風向きが変わって首がつながっただけだと知っている。勝つも負けるも他人任せ、風頼み。
 生き残っても、首相と個人的に親しい取り巻きばかり重用さ・・・