米国が北朝鮮「融和策」を検討
トランプ訪中「水面下のディール」
2017年11月号特別リポート
何しろ大統領就任後初の十日間にわたる大旅行だ。いくらトランプ大統領でも日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピン五カ国との間に存する政治、経済、安全保障上の問題をすべて把握しているわけなどない。最大の関心事は北朝鮮に「最大の圧力」を掛け、とにかく核・ミサイル実験をやめさせることであろう。ベトナムとは戦略的同盟関係であるし、日韓フィリピン三国とは同盟条約を持っている。アジアの大国として北朝鮮への影響力を行使できる立場にある中国には協力を少しでも強めさせ、米中間の貿易不均衡問題を取り上げようというのがトランプ大統領の考えだ。
アジア訪問を控えて大統領は、親中派の大物であるキッシンジャー元国務長官、対北朝鮮強硬派のジョン・ボルトン元国連大使、中立派のコリン・パウエル元国務長官らとも意見を交換している。この中で北が核計画をやめざるを得ないようなすべての外交、経済上の圧力を中国が加え得れば、米国は二万九千人の在韓米軍を削減するとの大型バーゲンが検討されつつあるとの一部報道もあってワシントンは騒然としている。ニクソン訪中発表当時は共和党内にも民主党内にも訪中を是とする一種のコンセンサスが・・・
アジア訪問を控えて大統領は、親中派の大物であるキッシンジャー元国務長官、対北朝鮮強硬派のジョン・ボルトン元国連大使、中立派のコリン・パウエル元国務長官らとも意見を交換している。この中で北が核計画をやめざるを得ないようなすべての外交、経済上の圧力を中国が加え得れば、米国は二万九千人の在韓米軍を削減するとの大型バーゲンが検討されつつあるとの一部報道もあってワシントンは騒然としている。ニクソン訪中発表当時は共和党内にも民主党内にも訪中を是とする一種のコンセンサスが・・・