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中国軍部「台湾進攻シフト」の不気味

習近平二期目の隠さぬ野望

2017年10月号

 五年に一度の中国共産党大会が十月十八日から始まる。十月下旬には二期目の習近平指導部が成立する予定だが、それを前にして人民解放軍首脳部の総入れ替えという激震が走った。
 それだけではない。軍中枢の連合参謀部参謀長と政治工作部主任の二人が突然解任された。その一方で、中央軍事委員会主席を兼ねる習近平国家主席のことを「領袖」や「統帥」の尊称で呼ぶ解放軍首脳が現れた。中国語で「領袖」と言えば毛沢東だ。解放軍の中で今まさに、習近平の神格化運動が繰り広げられている。次期習近平政権の軍事委員会には軍事委員がいなくなり、習近平軍事委主席の独裁体制が完成するという。一連の動きの先には、中国の核心的利益である台湾を見据えた政権戦略があると考えられる。

軍事委員会も主席独裁

 第一次習近平政権の軍事改革で人民解放軍は総参謀部が連合参謀部になり、その下に陸軍、海軍、空軍、ロケット軍、戦略支援部隊が配置され、従来の総政治部も政治工作部に改編されるなど大きな変化が起きた。
 九月、軍首脳部の全面刷新人事が発表されたが・・・