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WORLD

米白人至上主義を 支援する「ロシア」

プーチンが狙う米欧社会の分断

2017年9月号

 米国の白人至上主義者を擁護して、囂々たる非難を浴びたドナルド・トランプ大統領。側近たちの苦心の振り付けを無視してまで、ネオナチを弁護したのはなぜなのか。「ウラジーミル・プーチン・ロシア大統領が米国の極右を支援している」という意外な事実が浮かび上がった。

「ロシアはキリスト教の救済者」

 バージニア州シャーロッツビルの事件では、ネオナチの二十歳の男が猛スピードで車を走らせ、白人至上主義に抗議する女性をひき殺すという悲劇が起きた。
 集会指導者の一人で、ユダヤ人批判を絶叫していたマシュー・ハイムバッハ氏は、直後に米メディアに相次いで登場し、「米国はグローバリズムの国、ロシアはナショナリズムの国」という持論を語った。
 極右ナショナリストを自任する人物が、自国の海外での軍事活動を「侵略」と決めつけ、ロシアの行動を「キリスト教を守る戦い」と称えるのは、奇妙に見える。
 だが、ネオナチにとって、今の米国はユダヤ人に牛耳られ、同性愛者や非白人、非キリスト教徒に極端に寛容な、間違った道を歩む・・・