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経済

楽天「錬金術」に また金融庁のメス

本業苦境で資金繰り「逼迫」の兆候

2017年8月号


「一サッカーチームのスポンサー料に三百億円近い金を投じるのなら少しはこっちの資金繰りに回してくれ」。楽天傘下のカード会社、楽天カード関係者がこう不満をぶつける。
 スペイン・FCバルセロナ(バルサ)とのグローバルメインパートナー契約を開始したネット通販大手の楽天。
 七月十三日東京・二子玉川の本社で開催した記念イベントでは三木谷浩史社長とともに、リオネル・メッシ、ネイマール、MFのアルダ・トゥランやDFのジェラール・ピケら錚錚たるメンバーが壇上に並んだ。これを機にロゴマークも一新。世界を見据える形で、漢字の「楽天」からアルファベットの「Rakuten」に変更する。楽天カードも新ロゴやバルサの主力選手らがデザインされたカード「FCバルセロナ公式クレジットカード」をこの秋から発行する予定だ。
 契約は一年間の延長オプション付きで四年二・二億ユーロ(約二百八十六億円、一ユーロ百三十円換算)。プロ野球チーム「楽天」に二〇一六年度に投じた年俸総額が十七億二千四十四万円(支配下選手六十一人分)だったことを踏まえると「破格」(事情通)ともいえようか。
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