中吊り泥棒「週刊文春」の唯我独尊
墓場へ向かう「雑誌ジャーナリズム」
2017年6月号
「週刊文春」がライバル誌「週刊新潮」の電車中吊り広告を事前に入手して企画内容を盗み見ていたという度し難い不正を、新潮が二年半にも及ぶ丹念な取材で暴いた。スクープが掲載された新潮発売日の五月十八日午前、文藝春秋本館二階に構える週刊文春編集部に集まったスタッフを前にして、同誌の新谷学編集長はこう講釈した。
「不正、不法に情報を収集したことはないし、記事を書き換えたり、盗用した事実はないというのが一応オフィシャルなコメント」
「一応オフィシャル」の一言に隠蔽がにじむ。文春オンライン上に掲載された「『週刊文春』編集長から読者の皆様へ」という新谷氏の釈明文でも同じ説明に終始し、文藝春秋社は新潮社や他のメディアからの取材に紋切り型の対応を繰り返した。「ファクトの提示」を旨としてきた新谷体制。その陣地に敵の砲弾が撃ち込まれるや、ファクト無視を決め込む。こんな自家撞着を起こしていては、スクープを連発してきた「文春砲」の異名が空々しく響く。
他人に厳しく自分に甘い
新谷氏は公に事実関係を認めない理由につい・・・
「不正、不法に情報を収集したことはないし、記事を書き換えたり、盗用した事実はないというのが一応オフィシャルなコメント」
「一応オフィシャル」の一言に隠蔽がにじむ。文春オンライン上に掲載された「『週刊文春』編集長から読者の皆様へ」という新谷氏の釈明文でも同じ説明に終始し、文藝春秋社は新潮社や他のメディアからの取材に紋切り型の対応を繰り返した。「ファクトの提示」を旨としてきた新谷体制。その陣地に敵の砲弾が撃ち込まれるや、ファクト無視を決め込む。こんな自家撞着を起こしていては、スクープを連発してきた「文春砲」の異名が空々しく響く。
他人に厳しく自分に甘い
新谷氏は公に事実関係を認めない理由につい・・・