「ニコン救済」富士フイルムが浮上
「仕掛け人」は三菱UFJと経産省
2017年6月号
一眼レフカメラをはじめとする精密機器の名門、ニコンと富士フイルムホールディングス(HD)の再編観測が急浮上している。仕掛けているとされるのは、経済産業省とニコンのメーンバンク、三菱東京UFJ銀行(BTMU)。苦境のニコンに支援の手を差し伸べる「事実上の救済スキーム」(事情通)だ。
デジカメ全滅時代―スマートフォンの普及で急速に市場が縮小していくデジタルカメラ。ニコンの二〇一七年三月期決算はまさにこれを象徴するかのような形となった。中国パネルメーカーの積極投資の恩恵によるFPD露光装置特需に支えられ、連結営業利益は五百九億円と前期比六〇・八%の増益を記録したものの、デジカメを主力とする映像事業の部門益は二百七十七億円にとどまり、同三九・四%もの大幅減益。二月に実施した一千百四十三人の希望退職による割増退職金などリストラ費用百六十六億円や、半導体製造装置の棚卸資産評価損・廃棄損二百七十四億円など計六百十三億円の特損計上を迫られ、最終損失は七十一億円と七年ぶりの赤字に転落した。
中韓台の食指に危機感
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デジカメ全滅時代―スマートフォンの普及で急速に市場が縮小していくデジタルカメラ。ニコンの二〇一七年三月期決算はまさにこれを象徴するかのような形となった。中国パネルメーカーの積極投資の恩恵によるFPD露光装置特需に支えられ、連結営業利益は五百九億円と前期比六〇・八%の増益を記録したものの、デジカメを主力とする映像事業の部門益は二百七十七億円にとどまり、同三九・四%もの大幅減益。二月に実施した一千百四十三人の希望退職による割増退職金などリストラ費用百六十六億円や、半導体製造装置の棚卸資産評価損・廃棄損二百七十四億円など計六百十三億円の特損計上を迫られ、最終損失は七十一億円と七年ぶりの赤字に転落した。
中韓台の食指に危機感
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