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経済

弔鐘鳴り響く「韓国製造業」

「サムスン磔刑」で総崩れが加速

2017年3月号

 朴槿恵大統領の失脚に伴う政治混乱は韓国経済の停滞をいよいよ深刻化させている。だが、韓国産業界を絶望の淵に追いやろうとしているのはサムスン電子の凋落であり、事実上のグループ総帥、李在鎔副会長の逮捕だ。経営、技術で先進国企業を模倣したキャッチアップモデルとオーナー経営による迅速、大胆な投資は中国製造業にお株を奪われつつある。
 サムスン時代の終わりとともに、造船、鉄鋼、自動車など韓国製造業は総崩れになるだろう。

「IMF危機」を上回る衝撃

「裁判所が一回棄却した逮捕状請求を二回目で認めたのはそれなりの根拠があるはず」。サムスン電子の元役員は、贈賄などの嫌疑で逮捕された李副会長の有罪は免れないと予想する。
「崔順実ゲート」と呼ばれる今回の事件で、サムスン電子の関わる部分はごく一部にすぎない。李ファミリーの資産管理会社的な役割を果たしていた第一毛織がサムスン電子の大株主であるサムスン物産を吸収合併した。李ファミリーの支配を固めるにあたって、サムスン物産の大株主だった国民年金基金との合併に賛成する・・・