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WORLD

存在価値ゼロの「国連人権理事会」

世界に残虐行為が蔓延する元凶

2017年3月号

「政治犯収容所では、計画的な飢餓、強制労働、処刑、拷問、レイプが組織的に行われている」
「五十年間に数十万人の政治犯が収容所で死亡した。筆舌に尽くしがたい残虐な行為が続いている」
「公開処刑は一九九〇年代に一般的に行われ、現在も続いている」
 いずれも、国連人権理事会が昨年三月に採択した、北朝鮮の人権に関する非難決議の文言だ。
 北朝鮮は、金正恩委員長の異母兄、金正男氏の暗殺事件でその非人道的統治が再び注目されているが、国連は以前から、日本人拉致事件も含め、北朝鮮の人権侵害について最低限の事実をつかんでいた。人権理事会の北朝鮮非難決議採択は春の恒例行事で、昨年の決議は十二年連続、十二回目だった。
 それにもかかわらず、北朝鮮が国連の非難を歯牙にもかけないのは、具体的措置が取られないことを分かっているからだ。悪いことに、人権理事会自体に、世界の人権状況を本気で改善したいという意図がほとんど見られない。

すさまじい理事国の顔ぶれ

 世界最悪の人権侵害国家はどこか?・・・