西風428
新幹線ルート案は滋賀の「独り負け」
2017年1月号
「決着はまだ先」とみられていた北陸新幹線の大阪延伸ルート(敦賀—新大阪間)の方針が、二〇一六年十二月に急転直下決まった。政府与党の検討委員会は、事業主体である西日本旅客鉄道(JR西)が推していた「小浜・京都ルート」を最適だとした。各自治体の不満は燻っているが、大きな目で見て関西エリアにとってはプラスになるだろう。
この間、京都府は日本海側を舞鶴まで進み新大阪を目指す「舞鶴ルート」を支持し、滋賀県は琵琶湖東部を南下して東海道新幹線に接続する「米原ルート」を望み、対立を続けてきた。一時は、関西広域連合が費用対効果の面から米原ルートに軍配を上げたため、京都府が不満を漏らす局面もあった。関西内部での睨み合いに加え、北陸新幹線が通過する福井県などは小浜から直線的に新大阪を目指す「小浜ルート」を主張していたため、三すくみの状況が生まれた。
今回、第四のルートが選ばれたことで各自治体は「痛み分け」に終わった格好だ。ただ、内定した「小浜・京都ルート」は、福井県が推した「小浜ルート」にもっとも近い。観光地・京都を経由するため所要時間が増加したものの、福井県などは歓迎す・・・
この間、京都府は日本海側を舞鶴まで進み新大阪を目指す「舞鶴ルート」を支持し、滋賀県は琵琶湖東部を南下して東海道新幹線に接続する「米原ルート」を望み、対立を続けてきた。一時は、関西広域連合が費用対効果の面から米原ルートに軍配を上げたため、京都府が不満を漏らす局面もあった。関西内部での睨み合いに加え、北陸新幹線が通過する福井県などは小浜から直線的に新大阪を目指す「小浜ルート」を主張していたため、三すくみの状況が生まれた。
今回、第四のルートが選ばれたことで各自治体は「痛み分け」に終わった格好だ。ただ、内定した「小浜・京都ルート」は、福井県が推した「小浜ルート」にもっとも近い。観光地・京都を経由するため所要時間が増加したものの、福井県などは歓迎す・・・