中国が「先端医療研究」のメッカに
緩い規制と危ない「人体実験」で躍進
2017年1月号
「やがて、中国は米国を抜いて、世界の医学研究をリードするようになるでしょう。それも先端医学の分野でね」
中国の医療に詳しい医学部教授は語る。その理由は共産党の一党独裁下で意思決定が早く、集中投資が行われることにある。
その反面、医療の名を借りた人体実験が横行しているのも事実で、マッド・ドクターの恐怖物語と紙一重の、危ない世界でもある。
中国医学の躍進を物語るのは、医学論文数。米国国立医学図書館データベースの収録数では、二〇〇〇年の八千百一が、一五年には十二万六千四百八十八と一五・六倍に急増した。日本の論文数は同時期、三万五千九百四十一が、四万九千四百三十六に増えただけだ。
一六年十月には、世界で初めて、中国の四川大学で遺伝子編集技術を用いたがん治療が実施された。一五年四月には、中国研究チームによってこれも世界で初めてヒト受精卵の遺伝子操作実験が行われている。デザイナーベイビーの誕生が現実味を帯びてきた。
急成長の落とし穴
共産党の集中投資はすさまじい。
・・・
中国の医療に詳しい医学部教授は語る。その理由は共産党の一党独裁下で意思決定が早く、集中投資が行われることにある。
その反面、医療の名を借りた人体実験が横行しているのも事実で、マッド・ドクターの恐怖物語と紙一重の、危ない世界でもある。
中国医学の躍進を物語るのは、医学論文数。米国国立医学図書館データベースの収録数では、二〇〇〇年の八千百一が、一五年には十二万六千四百八十八と一五・六倍に急増した。日本の論文数は同時期、三万五千九百四十一が、四万九千四百三十六に増えただけだ。
一六年十月には、世界で初めて、中国の四川大学で遺伝子編集技術を用いたがん治療が実施された。一五年四月には、中国研究チームによってこれも世界で初めてヒト受精卵の遺伝子操作実験が行われている。デザイナーベイビーの誕生が現実味を帯びてきた。
急成長の落とし穴
共産党の集中投資はすさまじい。
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