トヨタ「下請け搾取」強化の不条理
中小部品メーカーに迫る「経営危機」
2016年9月号
「トヨタ自動車の今期営業利益が前年同期比四三・九%減に下方修正」の報を受け、下請け部品メーカーに強い衝撃が走った。トヨタの業績にではない。間違いなくやって来る厳しい値引き要請に、だ。トヨタと一次協力企業の間での年度下期の調達価格交渉は、通常なら九月に入ってスタートする。が、「今年は早くも七月に、円高で業績が厳しいことを理由とする値引きの上乗せを示唆された。トヨタの調達コスト削減に対する並々ならぬ執念を感じる」と、トヨタ系部品メーカー幹部は警戒する。
トヨタの調達関係者は「値引き要請と言っても〇・二~〇・三%程度にすぎず、営業利益四三・九%減という業績低下から見れば控えめなお願いだ」と弁解する。しかし、すでにトヨタは一六年度上期に〇・五~一・〇%の値引きをのませている。「前年同期比では〇・七~一・三%という大きな値引きになる。特にトヨタの要請で海外に進出した部品メーカーは円高による悪影響も大きい。円高で大変だから助けてくれというのなら、こちらもそっくり同じお願いをしたい」と、前出部品メーカー幹部は憤る。
大幅減益は「格好の口実」・・・
トヨタの調達関係者は「値引き要請と言っても〇・二~〇・三%程度にすぎず、営業利益四三・九%減という業績低下から見れば控えめなお願いだ」と弁解する。しかし、すでにトヨタは一六年度上期に〇・五~一・〇%の値引きをのませている。「前年同期比では〇・七~一・三%という大きな値引きになる。特にトヨタの要請で海外に進出した部品メーカーは円高による悪影響も大きい。円高で大変だから助けてくれというのなら、こちらもそっくり同じお願いをしたい」と、前出部品メーカー幹部は憤る。
大幅減益は「格好の口実」・・・