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経済

ソフトバンク副社長解任の「隠し事」

社長続投でも視界晴れない「孫正義」

2016年7月号

「孫さんは疑問にまったく答えていなかった」
 六月二十二日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開かれたソフトバンクの株主総会を取材した経済誌記者はこう語る。この前日、次期社長とみられてきたニケシュ・アローラ氏の突然の退任が発表されたことについて、株主が納得できる説明はなかった。これが揣摩臆測を呼び、孫氏の「トリック経営」に疑問符がついている。
消えない「利益相反」疑惑
「わずか一日足らずで事態が急変した」
 前出経済誌記者はこう語る。総会の二日前、二十日月曜日にソフトバンクは一通のリリースを出した。アローラ氏について株主の代理人から送付されていた書簡についての調査を終えたというものだ。この書簡については後述するが、ソフトバンクは「アローラ氏が役員に適任である」と結論づけた。
 実際、翌火曜日には傘下のヤフージャパンの株主総会が開かれ、アローラ氏が会長に再任される人事が承認されている。しかしその夜になって、突如としてソフトバンクは「適時開示」を行い、アローラ氏の退任を発表した。注目すべきは発表の時間だ。開・・・