安倍「自縄自縛」で衆参同日選へ
参院選「楽勝ムード」は吹き飛んだ
2016年4月号
首相安倍晋三が参議院選にかける思いは尋常ではない。二〇〇七年の「参院選惨敗―首相退陣」のトラウマになお取り憑かれているのかもしれない。そんな安倍の心中が図らずも表に出る場面があった。三月十三日午前、東京・グランドプリンスホテル新高輪で開かれた自民党大会の挨拶がそれだった。夏の参院選を「自公vs民共」という対立の図式で提示した上で力を込めた。
「選挙のためなら何でもする。誰とでも組む。こんな無責任な勢力に負けるわけにはいかない」
この安倍発言を耳にした民主党(現民進党)幹事長の枝野幸男は呆れ顔で反論した。
「そっくり(その言葉を)お返ししたい」
確かに年明けからの安倍の判断、言動はまさしく「すべての道は参院選に通じる」と言っても過言ではない。
そもそも通常国会の召集日を一月四日としたのも、会期末の六月一日に衆議院を解散すれば七月十日を投開票日とする衆参同日選挙が可能となるからだ。安倍は、この日程を決めたのは「昨年十月に民主党が強く求めていた臨時国会の召集を断った時」と周辺に語っている。そこから参院選単独でも衆参同日選挙でも、どちら・・・
「選挙のためなら何でもする。誰とでも組む。こんな無責任な勢力に負けるわけにはいかない」
この安倍発言を耳にした民主党(現民進党)幹事長の枝野幸男は呆れ顔で反論した。
「そっくり(その言葉を)お返ししたい」
確かに年明けからの安倍の判断、言動はまさしく「すべての道は参院選に通じる」と言っても過言ではない。
そもそも通常国会の召集日を一月四日としたのも、会期末の六月一日に衆議院を解散すれば七月十日を投開票日とする衆参同日選挙が可能となるからだ。安倍は、この日程を決めたのは「昨年十月に民主党が強く求めていた臨時国会の召集を断った時」と周辺に語っている。そこから参院選単独でも衆参同日選挙でも、どちら・・・