「中国封じ込め」インドの野心
軍事と経済「アジア覇権争い」が過熱
2016年4月号特別リポート
中国とインドが、東シナ海からアラビア海に至る広大な海域で、猛烈な陣取り合戦を始めた。インドの核抑止力の向上により、中国の軍事的脅威に対抗できる見通しになったことが大きな要因で、インドはこれまで疎遠だった、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟各国に対しても、働きかけを強めている。
インドは一方で、米国のオバマ政権とも政治・経済両面で接近し、中国への警戒感を共有する日本、オーストラリアも自陣に引き入れて、日米印豪の「民主主義連合」により、中国の磁力に対抗しようとしている。中印は二十一世紀の大国と誰もが認めるが、これほど早い時期からアジア争奪戦に乗り出したことで、アジアの地政学は今後、米国も交えた国家間の綱引きが加速化しそうだ。
戦略的には中国軍と均衡状態に
インドの軍・政治関係者は今年三月、新たな潜水艦発射弾道ミサイルの実験成功に狂喜した。「実験は文句なしの大成功だった。(軍事)教科書にお手本として載せられる」と、ある軍幹部はインド紙に興奮して語った。
「K-4」型ミサイルは、長さ十二メートルで、重量は十七トン・・・
インドは一方で、米国のオバマ政権とも政治・経済両面で接近し、中国への警戒感を共有する日本、オーストラリアも自陣に引き入れて、日米印豪の「民主主義連合」により、中国の磁力に対抗しようとしている。中印は二十一世紀の大国と誰もが認めるが、これほど早い時期からアジア争奪戦に乗り出したことで、アジアの地政学は今後、米国も交えた国家間の綱引きが加速化しそうだ。
戦略的には中国軍と均衡状態に
インドの軍・政治関係者は今年三月、新たな潜水艦発射弾道ミサイルの実験成功に狂喜した。「実験は文句なしの大成功だった。(軍事)教科書にお手本として載せられる」と、ある軍幹部はインド紙に興奮して語った。
「K-4」型ミサイルは、長さ十二メートルで、重量は十七トン・・・