三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

政治

「万年野党」に成り下がる民進党

共産党「選挙協力」の重い副作用

2016年5月号

 「接戦まで持ち込むことができたことは、次に向けて大きな一歩になったのではないか」
「戦略的にはこういうやり方(野党統一候補の擁立)は正しかったと思っているので、戦術レベルでさらにブラッシュアップできることがないか、参議院選挙やあるいは(衆参)ダブル選挙に向けて検証していきたい」
 民進党の枝野幸男幹事長は、夏の参院選の前哨戦とされた衆議院北海道五区補欠選挙で、民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたちの野党四党が推薦した池田真紀氏が敗れた四月二十四日夜、記者団にこう自賛した。
 また、共産党の小池晃書記局長も、約一万二千票差での敗戦を正当化してみせた。
「自民、公明を追い詰めた。野党共闘の力が大きく発揮された。ぜひ参院選に向けて野党の選挙協力を一層進めて、必ず次は自公を少数に追い込む結果を出したい」
 町村信孝前衆院議長の死去に伴う「弔い合戦」ともいわれた北海道五区補選を接戦に持ち込んだことで、民進、共産両党は今後、共闘を加速させる構えだ。
「民共合作」の罠
 民進党は今回の・・・