安倍の大義なき「解散戦略」 同日選がなければ「再来年」に先送り 2016年3月号 「一強」と呼ばれる政治状況を生み出した首相安倍晋三の政権運営の核心は「攻めの政治」にあると言っていい。 二〇一二年十二月に二度目の首相の座を手中に収めてから安倍は、すべての面で先手を打ってきた。その象徴が一四年十一月の抜き打ち衆議院解散。一五年十月から実施予定だった消費税率一〇%導入を一年半先延ばしにすることの是非を争点に衆院総選挙に持ち込んだ。