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経済

トヨタホーム「欠陥住宅」の被害続々

「章一郎」肝煎り事業の杜撰な実態

2016年1月号

「トヨタの車には乗るが、家は買わない。知人にもトヨタホームで家を建てろとは勧めない」  濃紺のレクサスが愛車だという愛知県内のある不動産業者はこう語った。自動車に次ぐ「豊田家の家業」となる使命を帯びたはずの住宅事業は鳴かず飛ばずのまま。トヨタホームの業績は上向く気配さえ見せないが、その一因は同社の住宅の評判の悪さにある。杜撰な住宅を消費者に売りつけて恥じない厚顔。折しも、横浜市のマンションでの不正建築が問題になっているが、トヨタの住宅事業もそれに通じるものがある。 「欠陥のデパート」 「基礎工事から断熱、防火にいたるまでトヨタの家はひどい。マイホームで快適に過ごせないばかりか、命の危険さえある」  欠陥住宅の検査を行っている一級建築士の岩山健一氏はこう言って呆れる。人生最大の買い物である「家」が、出来上がってみれば欠陥だらけというのでは、泣くに泣けない。岩山氏が実際に検査した住宅のケースをみてみよう。  二〇一二年に調査した関東地方の一軒家は、「欠陥のデパート」ともいうべき状態だった。まずは、耐火被覆材の欠落。屋根裏収納上部の部分に施工されて・・・