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社会・文化

ラグビー協会で「守旧派」が復活

日本代表は弱小チームへ「逆戻り」

2015年11月号

 ラグビー史、否、世界のスポーツ史に日本の名が刻まれたワールドカップ・イングランド大会が幕を閉じた。日本代表チームは、南アフリカ代表を「世紀の番狂わせ」で撃破したうえ、三勝も挙げる望外の結果を残した。

 四年後のワールドカップ日本大会に向け、国民的なブームが巻き起こる中、次の代表監督の選考などを巡り、当事者たちの間では不穏な動きが起き始めている。全ての元凶は、日本ラグビーフットボール協会にある。

日本大会へのスタートで躓いた

 十月十三日、日本代表帰国会見の場で、岩渕健輔ゼネラル・マネジャー(GM)は、退任するヘッドコーチ(HC)のエディ・ジョーンズ氏の後任について、六十人の候補者の中から選んでいると明かした。このうち十人が日本人だというが、四年後を見据えて一分一秒をも惜しまねばならないときに、いまだに候補が絞り込まれていない危機的状況を露呈した。全国紙の運動部記者が語る。

「ジョーンズHC退任決定のゴタゴタをそのまま引きずってしまった。少なくとも日本大会に向けてのスタートとしては最低・・・